ごあいさつ

公益社団法人 日本調理師連合会  会長 森口 冨士夫

  公益社団法人 日本調理師連合会は、日本料理の会員で構成される日本最大級の調理師会です。その起源をたどれば1951年に創立された組織に遡り、2015年に公益社団法人に改組して公的性格を有しました。

  これまで60余年にわたる歴史を築いてこられたのは、ひとえに、関係団体・組織などさまざまな方々のご協力・ご支援の賜物であり、この場を借りて深く御礼申し上げます。お陰様で、講習会の実施や専門情報誌の発行、食育支援活動などの各種事業を通して、会員の技術研鑽、情報交換を実現し、業界の発展に貢献してくることができました。

  食にかかわる仕事は、人々の健康や命にかかわる重要なものであると自覚しています。また先達から託された日本の伝統文化を担う仕事であることを肝に銘じています。

  2013年に、和食がユネスコ(国際連合教育科学文化機関)の無形文化遺産に登録されました。これを機に私どもに対する期待が増し、その重責も大きくなっていることを痛感しています。「医食同源」に適う料理として日本料理が世界的に注目される中で、その真価を再認識し、広く伝えていく所存です。そのためには、守るべき伝統を守りながら、時流に応じて変えるべきものは変える「不易流行」の精神をもって、日本料理を進化させていかなければなりません。

  これからも一人でも多くの方からお力添えをいただければ幸いです。会員一同、さらに精進を重ね、料理道を歩んでまいりますので、今後ともよろしくお願い申し上げます。